フラット35で不正利用が発覚。融資不正が与える影響を考える。

住宅ローン

増子  博昭

筆者 増子  博昭

不動産キャリア20年

誠実と柔軟性がモットーです。
宅地建物取引士・CFP(国際ファイナンシャルプランナー)・2級ファイナンシャルプランナー技能士・高等学校教諭一種免許(国語)を保有しております。

こんばんは。代表の増子です。

先日、ニュースでフラット35の不正利用に関する報道がありました。


今回の不正利用も、投資不動産関連についての融資についてです。

スルガ銀行の件があったため、おそらく住宅金融支援機構が自発的に調査を行い発覚したものだと思われます。

複数のメディアが伝えるところによるところ、マンション販売業者が顧客と結託し、住宅ローンの「フラット35」を不正利用し、その融資金を自宅用ではなく、投資不動産の購入資金に充てていたというものです。

今回の不正利用は、銀行員が主体となって資料の改ざんを行ったスルガ銀行戸は異なり、フラット35を扱う金融機関や住宅支援機構も被害者の立場になります。

マスコミはこの辺をしっかりと報道していないため、ちょっとした風評被害も出ているみたいです。

「フラット35」のような住宅ローンは自宅購入以外での目的で利用することは禁じられており、また、住宅ローン完済前に融資対象になっている自宅を賃貸用として利用することも、金融機関の同意無しでは出来ないことになっています。

不正利用における、借りる側のメリットは。


投資用といっても現金で購入する方はあまり多くはなく、ほとんどの方は金融機関から融資を受けて投資物件を購入しています。

投資用の融資は住宅ローンと比べても借入期間は短く、金利は高くなりがちです。

また、対象物件の耐用年数や担保評価、借り手の年収や勤務先などの属性にもよってそれぞれ条件は異なり、審査をしなければわかりません。

当然、投資用の融資よりも住宅ローンの方が審査が甘いです。

住宅ローンと同じ条件で投資用の融資を受けることが出来るのなら、これほど良いことはありません。

故に、不正利用が行われたのです。

なぜ、フラット35が不正利用の対象になったのか。


ここからは私の見解を書かせていただきます。

不動産業界において、「フラット35」に対しては、良い意味でも悪い意味でも「ゆるい」というイメージがあります。

銀行で審査が厳しそうなお客様でも、フラット35は融資してくれるといった良い面でのゆるさもありますが、銀行以外のフラット35を取扱う金融会社の社員は銀行員よりも営業マンといった側面が強く、売上獲得やノルマ達成のためには、多少強引なやり方で融資を通す事があるようです。

最近では話を聞きませんが、数年前までは契約書等の金額の改竄なども行われていたと聞きます。

また、フラット35を扱う民間金融機関の中にはフランチャイズ制を採用している会社もあり、店舗によって経営している法人が異なるケースがあります。

同じ金融機関の名前でも、店舗によって審査の通りやすさが異なるケースがあるようです。本来、このようなことが起きてしまうことは、公平さを欠いてしまうため良くないはずなのですが、実際に行われていることでもあります。

このように、悪い意味でもフラット35には「ゆるい」といったイメージがあり、今回の事件に関しても、対象になっている不動産業者から完全になめられているため、融資不正に利用されてしまったのかもしれません。

申し訳ないですが、私もこのニュースを聞いたときにはフラット35ならあり得るなと思ってしまいました。

今後に考えられる影響は。


今後、フラット35の住宅ローン審査は間違いなく厳しくなります。

実際、既に影響は出てきています。

お付き合いのあるフラット35の担当者に聞いたところ、先月までは通っていた属性のお客様が今月は審査に通らなくなっているとのことです。

一つ一つの案件を個別にしっかり調査すれば、今回のような不正融資を見抜くことはそれほど難しいことではないとは思いますが、現状のシステムと人員では、場当たり的に「とりあえず審査自体を厳しくしてしまおう」といったことでしか対応できないのでしょう。

しばらくこの流れは続くでしょね。かなり迷惑です。

これから住宅ローンを組むことを検討している方にとっては、フラット35は利用しづらい状況といえるでしょう。

まとめ。


いかがでしたでしょうか。

住宅ローンを投資目的で利用したいという話は今に始まったわけではなく、10年以上前からよく聞く話でした。

住宅ローンは国の住宅政策に基づき、一次取得者のために低金利で長期間融資を受けられるように設けられた、特別なローン商品です。

いつの時代も自分達だけが得をすれば良いとの考えから、多くの人に迷惑をかけてしまう業者が残念ながら存在します。

だからいつまでたっても不動産業界から胡散臭さは抜けないのだと思っています。

このようなニュースを見たり聞いたりする度に、自分はしっかりやっていこうと身が引き締まるような思いにもなります。本日は以上で終わりにさせていただきます。


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