こんばんは。代表の増子です。
9月6日に発生した、北海道胆振東部地震ですが、震度7を記録した厚真町を中心に、大きな被害が報告されています。
本日の時点で停電が復旧していないため、不便を感じている方も多くいらっしゃると思います。
大きく削れ落ちた山肌や、液状化した住宅街がTVでよく放映されていますが、その映像が今回の被害の深刻さを物語っています。
厚真町で山崩れを起こした原因は、火山灰が降り積もってできたあまり強くない土壌に、台風21号の大雨で水分が含んでいたところに地震が起きたため、あのような大規模な山崩れを起こしたとのことです。
地震が起きたタイミングが悪かったと言えばそうなのかもしれませんが、数カ所だけではなく、数多くの山々が同じような状況で崩れている映像を見ていると、巨大地震の怖さを改めて感じずにはいられませんでした。
今回の地震で震度の5強の揺れを観測した札幌市の清田区では、大規模な液状化現象が発生しました。
液状化現象が発生する地域のイメージとしては、沿岸部の埋め立て地で発生するイメージがありますが、今回の地震では内陸部で発生しました。
いろいろ調べてみると、液状化が発生した場所は、かつて谷あいの水田を埋め立てた造成地であったとのこと。
また、清田区では昭和43年と平成15年の2回の十勝沖地震でも液状化が発生していました。
こうしてみると、この地区は以前から液状化しやすい土地として札幌市には認知されていたのでしょう。
住民の方は知らされていなかったみたいですが、せめて、事前に住んでいる方だけにでも、液状化の危険を通知して、ある程度の防災意識を持たせておいても良かったのではないかと思います。
清田区という地名から、以前は田んぼが多かった地域なのではと想像することはできるかもしれませんが、自分たちの住んでいる土地が、どのように造成されて作られたかまではわからないと思います。
東日本大震災の際に宇都宮市では震度6強を観測していますが、その際には、宇都宮市内での液状化現象の報告はありませんでした。
栃木県内においても、真岡市や藤岡町(現在は栃木市)の一部で小規模な液状化現象があったと報告されています。
これだけみると、宇都宮市は液状化に強い印象を持つかもしれませんが、直下型の地震の影響を受けた場合、液状化の被害はより深刻になるかもしれません。
特に、河川の近くの低い土地や、古い造成地で盛土がされている用の場所は注意が必要です。
参考までに、栃木県の地震被害想定結果を貼っておきます。
この資料を見ると、宇都宮市でマグニチュード7.3程度の直下型地震が起きた場合、それほど多くはないですが、液状化が起こる想定になっていますね。
ちなみに、マグニチュード7.3というのは、阪神・淡路大震災と同程度の強さの地震になります。
地震は予測する事が難しく、いつ被害に遭うかわかりません。
今回、北海道胆振東部地震でお亡くなりになられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、今回の地震の被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。