こんばんは。代表の増子です。
厳しい暑さも今日で一段落し、明日から少しはすごしやすくなりそうです。
しかし、今週末には台風の日本列島への直撃が予想されており、進路によっては栃木県内への影響も大きくなりそうです。
水不足の解消も期待されていますが、台風の被害にも備えなければいけません。
気象の変化には十分に注意して下さい。
さて、本日のテーマですが、
住宅ローン繰上返済。メリットとタイミングは?②キャッシュフロー表を用いてタイミングを探る。
です。
前回のブログ内で、繰上返済のタイミングは早いほうが効果は大きいと説明しましたが、全ての住宅ローンを組んでいる方が、必ずしも早期に繰上返済ができるわけではありません。
住宅ローンを組んだ時期及びこれから迎えるライフイベントによっては、繰上返済を行うベストの時期は異なるはずです。
今回は、前回も登場してもらった栃木家をモデルケースとし、どのタイミングで繰上返済をしたら良いかを、シミュレーションしたいと思います。
栃木家の家族構成と属性です。
世帯主 栃木 太郎 様 38歳 会社員 年収 580万円(昇給率年1%)
配偶者 栃木 花子 様 37歳 専業主婦
長男 栃木 一郎 様 10歳 小学4年生
太郎様の退職は65歳で、退職金は1,000万円を予定しています。
最近、新築の建売住宅を購入。
住宅ローン借入金額 3,000万円 借入期間 35年間 金利 変動0.775%
月々の返済額は約8万円強。年約98万円。
返済方式は元利均等払いです。
基本生活費(食費・雑費・光熱費・小遣い等) 月18万円 年216万円
その他の支出(家族旅行等) 年30万円
保険料(学資保険も含む) 年35万円
自動車は2台所有しており、年間の維持費は年27万円です。
太郎様は43歳から10年ごとに250万円の、花子様は10年ごとに130万円の自動車購入計画があります。
一郎君は小・中・高校と公立学校を希望し、宇都宮大学への進学を目指しています。
預貯金は現在400万円あります。
以上が、栃木家の内容です。
それでは、早期に繰上返済を行うケースとして、
住宅購入時から10年後と20年後に各100万円、
定年退職時(65歳)に一括繰上返済を行う場合のキャッシュフロー表を作成します。
1年目から20年目までのキャッシュフロー表です。
細かすぎて数字がよく見えませんね(iДi)。
重要な箇所を拡大してみます。
6年目から13年目です。
住宅を購入してから10年目に約100万円の繰上返済を行う予定です。
なぜ10年目かといいますと、住宅ローン控除が終了し恩恵が受けられなくなる年でもあるためです。
栃木家において10年目前後は、一郎君が大学在籍中ということもあり、子ども費が高くなっています。
一郎君は国立の宇都宮大学への進学予定(なんて親孝行なんでしょう)のため、学費等は低めに想定されています。
もし、一郎君が東京の私立大学への進学を希望した場合は、子ども費はもっと高くなります。
仮に、このまま宇都宮大学へ進学したとしても、在学中の4年間は家計の年間収支は赤字になります。
金融資産残高もかろうじて預貯金が残る状態です。
このような状況で、繰上返済を優先して行うのにはいささか無理があります。
どうしても当初の計画通りに繰上返済を行いたいなら、何らかの対策をこじる必要があります。
一郎君が高校に入学した辺りから花子様がパートを始め収入を増やすとか、ご主人が50歳の年(住宅を購入してから13年目)に予定されているリフォーム・メンテナンスの計画を数年先送りにするなどの具体的な対策が求められます。
シミュレーション上では、お子様が独立してから収支が改善され預貯金も増えていく計画にはなっています。
しかしながら、お子様が大学に在学中で家計の収支が厳しいとはいえ、預貯金が100万円以下になってしまうのは、決して健全な家計の状況とは言えません。
貯金よりも早期の繰上返済を優先すべきという専門家の方もいらっしゃるようですが、急な出費等に対応することができなくなってしまうため、ある程度の預貯金の用意は必要です。
したがって、この時期に繰上返済を行うことは、栃木家にとってリスクが大きく避けるべきという結論になります。
いかがでしたでしょうか。
住宅ローンは借金のため、一にでも早く少しでも多く返済をしていくというのは原則的には正しいです。
しかし、返済を優先するあまり生活が苦しくなってしまっては意味がありません。
少し長くなってしまったので、本日はここまでとし、次回以降に続きとしてお子様が独立してからのキャッシュフロー表について、検証していきたいと思います。
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